シリーズ3 斜め上/斜め下

開発好明・北川貴好

2019.11.18.(mon) - 11.30(sat) Cross View Arts 日曜休廊・祝日開廊

「受験の壁」
H6×W12m
東京都美術館
2019

「木場のダメパンダ」
パフォーマンス
2019

開発好明 KAIHATSU Yoshiaki

 いよいよ画廊空間を変形させた2人展のシリーズ最後となりました。
1回目では画廊を上下に分け、2回目では天井を前後に分け、3回目は画廊を斜めに区切り、建築学科を卒業した北川貴好氏との2人展になります。

「箱と巨人」
木製の箱部屋、ビデオプロジェクター
H2.6×W4.5×D3.6m
2018

「Floor Landscape」
木材、水、照明、電球、空き缶、植物、 全自動洗濯機、ベッド、水中ポンプ、他 
アサヒアートスクエア
2012

北川貴好 KITAGAWA Takayoshi

今回は斜め下の方で展示をいたします。木造の日本家屋では斜めの屋根が一般的ですが、その屋根の下での暮らしというのが日常です。
なので、斜めというのは屋根を想起させ、斜め上は外部、斜め下は内部とも取れます。
身体をかがめ、入ると落ち着いた空間にも思えます。そのことを起点になにか仕掛けるつもりです。

≪箱と巨人 壁空バージョン 制作メモ ≫

ギャラリーの斜め上は開発さん斜め下は私北川の展示です。コラボレーションというより斜めで区切られた2つの個展がある状況を、今回作りました。私は斜めの下面に穴を開ける映像を投影しています。約2分ちょっとの映像です。壁に小さな穴を開けると光が溢れプラネタリウムの星空ように見えます。そして、大きな穴を開け、見ている観察者を外に連れ出します。外には開放的な空があるが、空にも穴が開けられ、誰かがまた覗いています。外に出されたがまたその向こうに何か存在があることを映し出しています。空から覗く目は、それは神のような存在なのか、社会というルールなのか、監視している目なのか?
外の向こうにも壁がありまた別の世界が広がります。地球の外には宇宙があり、さらにその先にも何かある。ふとした時にそんな存在を感じます。今回の斜めの仕切りは壁でもあり、天でもある不思議な存在です。そこに穴を開けることは大きな世界へ開いていく事に繋がるのかと思います。

今回の作品は2018年富士の山ビエンナーレで出品した「箱と巨人」の映像の後半部分の映像を再編集して作られました。