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大庭孝文/チョン・ダウン

2017.7.24(mon) - 8.5(sat) Cross View Arts
11:30am.-7:00pm.(最終日5:00pm.)
※日曜休廊

ギャラリーなつか会場風景

ギャラリーなつか会場風景

大庭孝文 OHBA Takafumi

今までは絵画の表面的な部分に強く関心を持ち、色や画面構成、マチエールの強弱で作品を完成とさせてきました。しかしその考えで繰り返し制作することに疑問をもち、1作品ごとに自身の思いや体験を込めれるようになりたいと感じはじめました。
現在はその考えをもとに風景画を描いており、その場の形の面白さだけに注目するのでなく、気候、時間の流れ、自身の気分・感情、その土地の人と自身の関係性、周辺の歴史など、目には見えない体験や情報を基に作品を進めていけないか日々実験を行っています。

「halo」
エッチング、ソフトグランド
42×51cm
2017

「carnivore」
エッチング、ソフトグランド、ディープエッチング、ドライポイント
48.5×43cm
2017

チョン・ダウン JUNG Dawoon

何かの一つにはまるということには何しろきっかけが存在する。
今僕を構成している世界にもきっかけはきっと存在している。
それは、ある暗い公園をさすらった帰り道、正体不明の何かに追われて信号灯のない大きい道路を焦って渡りながら聞いたトラックの警笛だろうと思う。
厳密に言えば警笛に気づいたのは安息場にやっとたどり着いてからだった。
その警笛はソファーに横たわって息抜きしている僕の耳の中でずっと響きながら感情の深い深いところまで降った。
ともすれば無意味ですらあったその警笛、あてもなくさすらう僕の記憶。
その時だった、僕が触る全てが暗闇になる事に気付いたのは。
決して悪い事ではない。
その警笛の音を皆にも聞かせたい。
いつか僕の黒が光る時、きっと皆にも聞かせることができるだろう。