前々回のギャラリーなつかでの展覧会のタイトルは「Totown」。

私の彫刻の素材であるトタンとタウンを組み合わせた造語で、私の作品の形を作る上で重要なインスピレーションの1つとなる「街（タウン）」がテーマになっていた。
もちろん街の再現ではなく、トタン彫刻の集りが街に見えるように展示したのだが、2019年の個展はそのPART2という形で計画されている。

初めは「TOTOWN2」というタイトルにしようと思ったものの、味気がないようなので
「New TOTOWN」にしたのだが、カタカナでニュートタウンと書いてみると妙に懐かしい響きがする。昭和の時代に開発が進んだ街、ニュータウンのような。
トタンという素材にノスタルジーを憶えるわけではないのだが、トタンの彫刻にしっくりくるような気がする。
加えて今回は、箱型の展示風景を考えている。箱庭ととらえてもいいし、箱の中のミュージアムととらえてもいい。自分にとって初めての試みなので「New」を付けたくなったのか。とりわけ大さわぎするほど新しくもないが、自分自身もどのような展覧会になるのか楽しみである。

2019年7月18日　　吉雄介