瀧田亜子展
TAKITA Ako
2020.11.9(mon) - 11.21(sat) Cross View Arts
「さ夜ふけて 半(なか)ばたけ行(ゆく) 久方の 月ふきかへせ 秋の山風」
(古今和歌集452)
(夜が更けてゆき 夜半も過ぎて 西に傾いて行く月を 吹き返しておくれ 秋の山風)
熱海の美術館の古筆本阿弥切にこの歌を書いた部分がある。
まるで私の方に秋風が吹いてきそうな、風の音まで聞こえてくるような印象的な筆致。
かすかな光を探して私も月を眺めていると、すぎ去っていく時間を少しでもとどめておきたい、という想いが湧きあがってきた。