版画展SELECTION
武田あずみ・田代ゆかり・山口茉莉
2022.2.14(mon) - 2.26(sat) ギャラリーなつか 日曜休廊
共催:一般社団法人 日本版画協会
本展では「第88回」版画展に出品の準会員、および一般公募入選者より画廊選出の3名をご紹介いたします。
武田あずみ TAKEDA Azumi
作中の登場人物たちは慢性的な不安の物語を抱えて過ごしている。
銅版画制作は、プレートマークまでの範囲と腐蝕による数ミリの溝の中に彼らを押し留めているかのようだ。
銅版画の幾つかの工程を経て登場人物たちが版の中の住人となり、ようやく私は物語を自分のものにできる。
開催記録
田代ゆかり TASHIRO Yukari
失恋した知人の話を聞いていたときに、知人からふとでた「彼女の家の近くのインターとか通り過ぎるだけで辛い。」
という言葉から夜景をテーマに制作をしています。
同じ景色も見るときの思い出で変わって見える。光が美しいが心に刺さるようなそんな夜景の表現を目指しています。
開催記録
山口茉莉 YAMAGUCHI Mari
近年、空想建築や空、雲などを立体や平面で制作をしています。空想建築とはイメージにソースを持たない架空の建築です。初見の筈が遠い昔に見たような気もする、既視と懐古の感覚を揺らぐ構造物。そしてもうひとつは、空の上の大気中で光を受けながら出現と消失を繰り返す飄然とした雲。これらの在る光景に、どうしてか安堵する私がいるのです。