易佑安展
YI Yuan
2023.3.6(mon) - 3.11(sat) ギャラリーなつか
日本では季節ごとの自然の移り変わりを肌で感じることができ、四季の変化が独特の文化を生みだしてきた。しかし、亜熱帯や熱帯地域の国々では、四季の変化は明確ではなく、そのような他の気候の国の人々にとって、季節の移り変わりはイメージすることができず、四季は単なる知識に過ぎないかもしれない。自身の出身である台湾でも四季を実感することはなく、金沢に来て驚くとともに、その美しさに感動を覚えた。
装身具はいつでも身につけるものである。自然をモチーフとした装身具を身につけることにより、どこにいても、自然の恵みが豊富な場所を離れても、その時見た自然の風景をいつでも思い出させることができる。作りたい作品は全く本物のように見えるものではなく、しかしなから、その物を知らない人にもイメージできるものにしたいと考えている。四季の自然を感触も含めて疑似的に表現したいと思う。
そのような擬似的表現として自然の持つ美を表現する時に、私が大切だと考えているものは質感である。私は漆の技法にその可能性を見出している。