2019年末から降って湧いたようにして始まった不安はみるみる間に大きくなり世界を覆い、わたしたちの日常が自明のものではなく、儚さ脆さと隣り合わせのものだと身をもって知る機会だった。しかしそれだけではない。約一年間におよぶ蟄居生活はわたしたちに地に足をつけて継続的に思索し制作する時間をもたらした。その果実が今回の展示である。